本は一生の友だち

コレママ

2009年02月13日 23:38

以前投稿したように三省堂さまより
「MOE」という絵本雑誌を年間購読させてもらっていますが
3月号は、石井桃子さんの特集で、
とてもいい言葉とめぐり合ったので紹介します。

 本は一生の友だち
 本は友だち。一生の友だち。
 子ども時代に友だちになる本。
 そして大人になって友だちになる本。
 本の友だちは一生その人と共にある。
 こうして生涯話しあえる本と
 出あえた人は、仕あわせである。
         石井桃子

石井さんというとクマのプーさんやうさこちゃんの翻訳家
というイメージが強いのですが創作や編集も手がけていて
本当に子どもの本に限りない愛情を注がれています。

「本は一生の友だち」
とても共感しました。
人の出会いは双方の都合がつかないとなかなか会えないものだし
ましてその出会いが真の友につながるには
そこからまたたくさんの時間がかかるけれど
本は、こちらが手を伸ばして、ページをくくることで
出あえるのだからまさに「仕あわせ」。

今はコレコレが小さいので
親のエゴで絵本を読み聞かせているけれど
自分で文字を読めるようになって
彼女が手を伸ばせるようになったら
そこから本当の友だち探しが始まるのでしょうね。

テレビは電源が入っていさえすれば
延々と映像や音声が流れてくるけれど
本は活字を追いかけて咀嚼して頭に入ってくる。
この楽しさがたまらなく愛しくて
私は国語教師になりたかったのだと思います。

ひっそりと本棚で待ち続けている本たち。
誰かが手を伸ばしてくれるのをじっと待っている本たち。
コレコレを連れて図書館で本を選びながら
昔、子ども時代に好きでよく読んでいた本とめぐり合うと
ぶわぁ~っとその本と出合った瞬間を思い出すことがあります。

夏休み、鳥小屋の掃除当番を終えて
汗をぬぐいながら図書館のドアを開ける。
ムッとする熱気をおびた空気をかきわけながら
窓際で見つけたあの背表紙。
あのにおい。
あの時着ていた自分の服装や、
図書館の窓から大きなひまわりがゆれていたことまでもが
鮮明によみがえります。

何十年も忘れていたけれど
表紙を見た瞬間に再会の対話が始まる。

本は一生の友だち

もちろん娘には
たくさんの人たちと出会って友だちを増やして欲しいけれど
その傍らでひっそりと待ち続ける本にも出会って欲しい
と思う今日この頃。






関連記事